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シャルル・リシャール=アムラン ピアノリサイタルin東京オペラシティ アンコール

6月7日(木)シャルル・リシャール=アムラン、ピアノリサイタルの鑑賞記、アンコールについてです。

プログラムが終わり、私を含めた聴衆は拍手で演奏を讃えました。

アムランさんは、前方、後方、左右、2階席、3階席のお客さんにもお辞儀をしてくれます。

そして私たちの拍手にアンコールで答えてくれました。

アンコール1曲め、ショパンのノクターン第20番 嬰ハ短調(遺作)

以前聞いたバッハのアリオーソもそうだったのですが、単音のメロディーをこれほどまろやかに弾くピアニスト、私にとってはアムランさんが初めてです。

コーダの18連符、35連符、11連符、最後の13連符。

きらきらと輝く音、でも決してけばけばしくありません。

最後のメゾスタッカートは粒だちも素晴らしいです。

アンコール2曲め、ショパンのエチュード作品10−3「別れの曲」

サービス心満載ですね。

この曲、自筆譜には “Vivace ma non troppo”「生き生きと しかし甚だしく無く」 と標記されています。演奏を聞きながらこの標記を思い出しました。

アンコールに演奏される曲数は、だいたい2曲です。

最前列に座っていたご年配のご夫婦が席を立ちました。(多分、帰りの混雑を避けたかったのでしょう。)

でも、今宵のクライマックスはこれからでした!

もう、舞台袖に戻ると思ったアムランさんが椅子に腰掛けました。

どよめく観客席。

そして静寂。

ボ ー ン

3曲めはショパンの「幻想即興曲 」作品66でした。

帰りかけていたご夫婦、大慌てで席に戻ります。

先ほどまでのアムランさんと少し違います。

演奏用のジャケットを脱いだような・・・ドイツ語のSieからDuに変わったような・・・

自然体のアムランさんですが、よりありのままを私たちに見せてくれているようです。

もう、テクニックですとか音楽性ですとかどうでも良くなってきました。

それほど、親密さを感じさせてくれる演奏です。

すっかりアムランさんの世界に入っています。

興奮さめやらぬ私たちに、更なるギフト。

4曲めは、ポロネーズ 第6番 変イ長調 op.53「英雄」でした。

私は、英雄ポロネーズがあまり好きではありません。

でも、席を立つなんて絶対にできない!

ホ長調に転調するアルペジオで音を外してしまった時の苦笑いを私は見逃しませんでした。

そんな、一面を含めて、こんなに胸に迫る演奏は初めてでした。

自身の全てを瞬間瞬間に捧げて弾く姿に胸が熱くなりました。

気がつくと、私も他の観客も立って拍手をしていました。

今夜のお客さんは、もしかしたらバラード第1番しか知らないという人が多かったかもしれません。

シューマンの幻想曲の時に楽章ごとに拍手が起こってしまったのですが、それは多分この曲を知らなかったからだと思います。

ピアノは専門家だけのものではありません。

正直に言うと、ピアノにたずさわっているものにはバラ1はお腹いっぱいなのです。

でも、その人たちにとっては、バラ1を聞くことは大きな楽しみに違いありません。

そんな私たちと同じ目線で、誰でも知っているショパンの名曲をアンコールに弾いてくれるアムランさんのお人柄に感銘を受けました。

終演後、幸運にもパンフレットにサインを頂き、特別な夜は終わりました。

画像は東京オペラシティの階段です。

【つくば市 ピアノ教室 スピカ】