月別アーカイブ: 2020年6月

横笛

これは、ヤマハ のファイフという楽器です。

プラスチック製の横笛です。

『ねえねえおじいさん』という曲を吹いてみました。

この曲は孫たちがおじいさんに笛を吹いてとおねだりする歌詞がついています。

画像に載せた次ページにはおじいさんが横笛を吹いているイラストもあります。

よし!この曲をはじめる生徒さんに吹いてあげよう。

ファイフを手に取り吹いてみました。

ふー・・・。

音が出ません。汗。

もう一回。

ぴい〜。

ひどい音です。汗。

ぴい〜ぴい〜。

く、くるしい。汗。

このちっちゃな楽器と格闘すること数十分。

かすれた音ながら、ようやくメロディーらしきものが吹けました。

きれいに吹けるまでにはほど遠いのですが、発見がありました。

ファイフはスラー、スタッカートが本当に表現しやすいです。

そして。ピアノはスラーやレガートが大変難しい楽器だということをあらためて実感しました。

もう一つ、ファイフは肺活量が相当必要なことと、自分の息の短さもイタイ発見でした。

こんな、へたっぴな横笛、とても生徒さんに聞かせられません。

イタリア歌曲 “Nel cor piu non mi sento” (もはや私の心には感じない)を歌っていて感じたことです。

Mi pizzichi, mi stuzzichi (私をつねってからかう)という一節があるのですが、こんなに短く発音する語句があるのですから、西洋音楽にはスタッカートがあるのは当然のことだと思ったのです。

歌うようにピアノを弾くには、イタリア歌曲やドイツ歌曲、そしてオペラのアリアを歌ってみるのが一番です。

しかも、とても楽しいです。

アルゲリッチのショパン・ソナタ第3番の動画、こんな名演を手軽に聞くことができるなんて、テクノロジーの進化にただただ感謝です。

私が音大生の時は、動画といえばビデオかレーザーディスクで、それは学生にとっては高価なものでした。

無料で聞くことができるようになったクラシック音楽。

価値は下がったのでしょうか?

私は逆のような気がします。

動画で見た感動を、実際の音で確かめたい!

どうしても聞いてみたい!

単純な私はそう思ってしまいます。

誰でも身近にクラシック音楽を楽しめる世の中は本当に良いことだと思います。

その進化し、変化する世界においても、本物の価値は変わらないものなのですね。

アルゲリッチ

マルタ・アルゲリッチの動画です。

曲はショパンのピアノソナタ第3番ロ短調作品53です。

これほどまでに美しい音楽がこの世にあるのでしょうか。

聞きながら涙が溢れました。

透き通ったメロディーに対して暗い影のような伴奏。

美しいだけでない、その音の深みに吸い込まれて行きそうでした。

幻想的な音楽と、美しくしなやかな野生動物の動きのような自由さと俊敏さ。

アルゲリッチはやはり特別なピアニストです。

ツェルニーとハノンはとても優れた練習曲です。

子どもの頃から現代奏法を知っていれば、もっと美しい音で練習できたのに、と残念に思います。

それでも、無我夢中で練習したツェルニーとハノンは私のピアノ演奏テクニックを大変鍛えてくれました。

当時の練習が、現代奏法を受け入れる土台にもなっています。

あの時の努力(と言えるほどのものでもないのですが)は無駄ではありませんでした。

不出来な私を指導してくださった先生方には心から感謝しています。

先生方から学んだことを、更に私なりに工夫して生徒さんたちに繋げていきたいです。

ピアノの基礎は、正確な打鍵のノンレガート、と今は考えています。

しっかりとした指先としなやかな腕で弾く美しい一音。

ここを大切にレッスンをしています。

・・・

私自身は、子どもの頃バイエル・メトドローズからツェルニー・ハノンでテクニックを学んできました。

ツェルニーまでは練習量で乗り越えることができたのですが、ショパンのエチュードで壁にぶつかります。

現代奏法を知らなかったので、全く弾けない曲があったのです。

例えば、作品25−5です。

この曲は、左は10度音程のアルペジオ、右手は倚音からの和音になっており、ツェルニーを弾くように一音ずつしっかりと打鍵してしまっていては全く音楽にならないのです。

ショパンのエチュードから私の奏法の模索は始まり、現代奏法を知ることになったのですが・・・。

小さい頃から現代奏法を知っていれば、ストイックにツェルニーを弾きまくったり、ハノンに長時間の練習を割かなくてもすんだと思います。

本当に基礎は大切だと自分の経験からも感じています。

バレエの基本はアンドゥオールまたはターンアウトと呼ばれる足のポジションです。

両足を揃えて真っ直ぐ立ち、つま先を外側に向けます。

これが全ての基礎になり、アンドゥオールができないと昨日の日記のピルエットは回れません。

本当に基礎は大切です。

ピアノの基礎は何でしょう?

ピルエット

ピルエットはバレエの回転技です。

バレエを習っている私の生徒さんに、どうやったらできるの?と聞かれました。

私の趣味バレエではとても教えられませんが、自分の練習方法を伝えました。

まずは片足で立っていられること。

アドバイスできるのはこれくらいでしょうか。

たった2・3秒なのですが、片足で立ち続けることは意外に難しいものです。

次のレッスンの時には、二人で片足で立つ練習をしたいと思います。

ソナチネ

ベートーベンのソナチネ第5番。

ベートーベンが実際に作曲したものかは不明ですが、私はこの愛らしい曲がとても好きです。

特に第2楽章のRomanze。

ロマンチックなCodaにはホロっとします。

この曲を気に入る生徒さんも多く、ある生徒さんは「練習していて全然飽きない。」と言っていました。

ソナチネの入り口、更にはソナタへの第一歩になる曲でもあります。

初級の生徒さんに、ぜひレパートリーにしてもらいたい一曲です。

蓮の花

ある朝、早く出かけることがありました。

DSCN2015

朝日がきれいでした。

あちら側まで行ってみると、蓮の蕾が沢山伸びていました。

DSCN2013

このお池は、底に相当量の泥が溜まっていると思われます。

でも、こんなに美しい葉と大きな花が咲きます。

この日はまだ蕾でしたが、今日は花開いていました。