藤田真央ピアノリサイタル【追加公演】LIVE配信

藤田真央さんのピアノリサイタルの追加公演LIVE配信を視聴しました。

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2020年9月19日(土)14時開演

東京オペラシティ コンサートホール

プログラム

モーツァルト:ピアノ・ソナタ第7番 ハ長調 K.309

チャイコフスキー:ロマンス ヘ短調 Op. 5

チャイコフスキー:ドゥムカ -ロシアの農村風景- ハ短調 Op. 59

アルカン:「短調による12の練習曲」から“イソップの饗宴” ホ短調 Op. 39-12

ショパン: 幻想曲 へ短調 Op. 49

ショパン:ポロネーズ第7番「幻想」変イ長調 Op. 61

ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ ト長調

ラヴェル:ラ・ヴァルス 二長調

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17日の配信を聞いて、19日分の視聴券を速攻で購入しました。

一曲目のモーツァルト。

ん?

ちょっとこもった音に聞こえます。

急に気温が下がったので、ピアノの調子も変化しているでしょう。

でも、そのうち全く気にならなくなりました。

今日も繊細で明るい美音、特に終楽章は心地良い躍動感でした。

チャイコフスキーのロマンスとドゥムカ。

2日前の演奏より、より哀愁が感じられます。

輝かしい音なのに寂しく悲しげな叙情性が際立っています。

アルカンのイソップの饗宴も最高のテクニックが冴えています。

後半のショパンの幻想曲と幻想ポロネーズ。

2日前の演奏は明るい光に満ちていました。

それが、この日は全く違います。

孤独、孤高でしょうか。

藤田さんは一つの高みに達したように見えました。

ここまで美しい世界に行き着くことができる人間は本当に少ないと思います。

だから、こんなにも素晴らしい音楽を奏でているのに、藤田さんがとても寂しげに見えるのだと思います。

藤田さんの優しい音は一つの恩寵であり癒しです。

ラヴェルの亡き王女のためのパヴァーヌ。

がらりと情景が変わりました。

どこかの王宮の一室にいるような上品な音楽です。

ラヴェルのラ・ヴァルス。

最高難度のこのピアノ曲、歴史に残る名演です。

どこまでも鮮やかで多彩な音たち。

軽やかに踊るワルツのリズム。

漆黒の闇の中でろうそくの炎がゆらゆらと揺らぐような妖しさです。

藤田さんのピアニズムは、華やかだけれど派手すぎない上品で明るい美音、柔らかい叙情性、繊細、自由、自然、純粋、無垢、清潔感という言葉がぴったりでしょうか。

何より新鮮な若々しさは最大の魅力です。

そして今回の配信を聞いて、自由自在な演奏は深く作品を理解しているからこそできるもの、ということもわかりました。

曲の構成感や和声感がとてもはっきりとしていたからです。

本当は知的な演奏なのに、そうとは気づかせない。

大変な才能です。

次回は絶対にホールで聞く!

と心に誓いました。