とても専門的な話になりますが、音階を作る音程には平均律というものと純正律というものがあります。
平均律はオクターブを均等に12等分した音程でできていますが、純正律は微妙に違う音程が混ざっているのです。
ある時、バイオリンを習っている生徒さんが、ドとソの音を同時に弾いた時のこと。
ん?
と首をひねり、何度も何度も弾き直すのです。
ピアノは平均律。
バイオリンは純正律。
完全5度であるドとソは、平均律の方が少しだけ音程の幅が狭いのです。
純正律の完全5度は、バイオリンだと音のうねりが調和して美しい響きになります。
平均律もそれほどのズレではないので気になるほどではないのですが、よーく耳をすませると少しだけ雑音を感じます。
この時の生徒さんは、ピアノの完全5度に違和感を感じたのですね。
どの調性も同じく弾くことができる便利な平均律ですが、純正律の感覚を持つことはとても大事だと思います。
若干の濁りを持つピアノの音程を、雑な打鍵で弾いてまうとどんなことになってしまうのか。
正しい奏法が必要な理由はこんなところにもある、と私は考えています。