藤田真央さんのリサイタルを視聴しました。
DG(ドイツグラモフォン)が提供するデジタルリサイタルです。
昨年12月、ベルリンで収録されたもので、ツアー中の藤田さんの○イッターや○ンスタグラムの笑いあり感動ありの投稿が記憶に新しいです。
プログラムは
モーツァルト:ソナタK281
チャイコフスキー:op.5ロマンス、op.59ドゥムカ
アルカン:イソップの饗宴
ラヴェル:亡き女王のためのパヴァーヌ、ラ・ヴァルス
約一時間のリサイタルでしたが、曲間にご本人のトークもあり、しっかりと堪能しました。
まずピアノの縁に取り付けられた、いかにも精巧そうなマイクに目が行きました。
すごくクリアな音質で、クリア過ぎて基音がそのまま伝わってくるという、ピアニストにとっては恐ろしくごまかしのきかない録音だったと思われます。
そんな環境での藤田さんのモーツァルトの音たち。
美しく、愛らしく、繊細、そして丸いけれども力強さというか確固としたエネルギーを感じました。
叙情的なロマンス、ドゥムカの後で聞くアルカンのイソップの饗宴は今回もスリリングでした。
「アルカン。素晴らしい。」弾き終えた藤田さんの第一声には思わず笑ってしまいました。
その後、パヴァーヌとラ・ヴァルスの紹介。
いつもと同じにこにことやわらかな口調で「ラ・ヴァルスのカタストロフィーをお楽しみください。」確かこんなことを話されました。
カタストロフィー!
この状況下でこの言葉を言う?笑
その通り、この曲は優雅なワルツからだんだんと変容して、最後は破滅的な音楽で終わります。
ロックダウンが続くヨーロッパのスタジオで鳴り響いたラ・ヴァルス。
天使的だけでない藤田真央というピアニストの深みと凄みを感じました。