藤田真央さんの先生はピアニストの野島稔です。
野島稔さんはモスクワ音楽院に留学されたことがありますので、藤田さんはロシア奏法の流れをくんでいらっしゃいます。
しかし、藤田さんの奏法はかなり独特で、指を真っ直ぐにしたり、撫でるように弾いたり。
ご自分いわく「クネクネ」弾きだそうです。
奏法の壁のようなものは、天才には全くないように感じます。
藤田真央さんの先生はピアニストの野島稔です。
野島稔さんはモスクワ音楽院に留学されたことがありますので、藤田さんはロシア奏法の流れをくんでいらっしゃいます。
しかし、藤田さんの奏法はかなり独特で、指を真っ直ぐにしたり、撫でるように弾いたり。
ご自分いわく「クネクネ」弾きだそうです。
奏法の壁のようなものは、天才には全くないように感じます。
じゅうぶんに響く音、これを出せるとレガートは本当に楽になります。
音の響きを耳で追って、次の音を弾いていくときれいなレガートになります。
つまりは、ロシアンメソッドではじめに習うノンレガートの音が基本になってきます。
ピアノの音は弾いたその瞬間から音量が減っていきます。
でも、本当に音が消えてしまうまでには数秒かかります。
『はじめの一歩』や『不思議な音の国』では、レガートのレッスンは左右で一音づつ弾く二音のレガートからはじまります。
最初の一音を重みを感じながら弾き鍵盤から指を離しません。
一音めの響きを十分に聞きながら、交代するように次の二音めをそっと弾きます。
一音めも二音めも、鍵盤から手を離す時には力を抜いて、引き抜くように手を離します。
ロシア奏法・現代奏法の特徴は手のフォームではなく、なめらかなレガートにあると私は思います。
歌うような優雅なレガート。
私は以前は長いフレーズがとても苦手でした。
一息で弾くように、実際に歌いながら弾いたり、涙ぐましい努力をしていたのですが、効果のほどはかんばしくありませんでした。
ピアノを響かせ、その響きを利用して音を繋げることを知らなかったのです。
ロシアメソッドのピアノ教本『不思議な音の国』小さな生徒さんたちに大好評です。
物語仕立てになっているので興味をそそられるようです。
出てくるキャラクターは、日本人の感性には微妙な感じなのですが、またそれが目新しいのでしょうか。
嫌う生徒さんは今のところいません。
『不思議な音の国』の不思議なところです。
リズムを作ったり、短いメロディーを考えたり、能動的なレッスンも楽しさの一つになっています。
何より、たった一つの音でも自分の弾いた音に耳を傾けることが、子どもさんにとっても心地いい経験のように思えます。
この本で美しい音を出せる奏法を身につけ、広い広い音楽の世界を旅してもらいたいです。
ピアノの基礎は、正確な打鍵のノンレガート、と今は考えています。
しっかりとした指先としなやかな腕で弾く美しい一音。
ここを大切にレッスンをしています。
・・・
私自身は、子どもの頃バイエル・メトドローズからツェルニー・ハノンでテクニックを学んできました。
ツェルニーまでは練習量で乗り越えることができたのですが、ショパンのエチュードで壁にぶつかります。
現代奏法を知らなかったので、全く弾けない曲があったのです。
例えば、作品25−5です。
この曲は、左は10度音程のアルペジオ、右手は倚音からの和音になっており、ツェルニーを弾くように一音ずつしっかりと打鍵してしまっていては全く音楽にならないのです。
ショパンのエチュードから私の奏法の模索は始まり、現代奏法を知ることになったのですが・・・。
小さい頃から現代奏法を知っていれば、ストイックにツェルニーを弾きまくったり、ハノンに長時間の練習を割かなくてもすんだと思います。
本当に基礎は大切だと自分の経験からも感じています。
動くというと、筋肉に目が行きがちです。
でも、同じくらい重要なのは骨(骨格)です。
手の骨格を意識することも、弾きやすくなるポイントです。
第3関節(指の付け根)から動かすこと。
手首の関節を上下だけでなく左右にも動かすこと。
骨に意識を向けることで、不思議と筋肉が弛緩して余計な力みが無くなります。
クラシックバレエにアッサンブレという動きがあります。
片足を横や前に出し、ジャンプして両足を揃えて着地します。
このアッサンブレ、両足を揃えるときに脚の付け根をぎゅっと締めるようにしないと上手くできません。
この動きを私はピアノで応用しています。
テンポの速い曲で鍵盤を大きく跳躍しなければならない時、手から動かすのではなく、脇をぎゅっと締めて腕全体を動かします。
体幹をしっかり保つことも大切です。
ピアノは脱力だけでは弾けません。
上手く筋肉を使うことがポイントになってきます。
小さい子どもに脱力を教えるのはとても難しいことです。
3の指を使い、1音ずつノンレガートで音を丁寧に弾き、丁寧に手を上げる。
これが基本になります。
3の指だけならば、手の形も崩れることはありません。
美しく自然な手のフォームは身体への負担も少ないです。
脱力への第一歩になります。
ピアノの奏法が語られる時に必ず出てくる脱力という言葉。
脱力という感覚がわからないと、本当に戸惑うばかりだと思います。
ピアノを弾くのに力を抜いたら音は出ません。
では、脱力ってなんでしょう?
一番わかりやすいのは、音を出した後、鍵盤から手を離す時です。
先生から「力を抜いて」と言われて、どうしたらよいかわからなかったら、まずは曲を弾き終わった時に、ゆっくりと鍵盤から手を離してみてください。
なるべくフワリと丁寧に上げてみてください。
指の力を抜いて手首から持ち上げるようにしてください。
その感覚が掴めたら、曲の途中の区切りのいいところでも同じように鍵盤から手を離してください。