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羊と鋼の森

小説『羊と鋼の森』を読みました。

大人の生徒さんからのオススメでした。

あまり長くはない小説ですので、あっという間に完読。

でも、心の中には深い感動が残りました。

ある素直な青年が調律師として歩んでいくお話なのですが、ピアノに対しての溢れる想いが本当に美しいのです。

主人公が尊敬する先輩調律師・板鳥の言葉です。

「明るく静かに澄んで懐かしい文体、少しは甘えているようでありながら、きびしく深いものを湛えている文体、夢のように美しいが現実のようにたしかな文体」

主人公に理想の音を問われ、板鳥は文学を例えにしてこう答えるのです。

私がこの文を読んで、まっ先に浮かんだのはダニール・トリフォノフのピアノです。

甘い音。

こういう音を出すピアニストはそうそういません。

最高のテクニックを持っている上に、強烈な個性を併せ持ち、その個性が愛されるものであるのです。

天使のようでもあり、小悪魔的でもあります。

トリフォノフのような音は世界にちゃんと存在していて、その音を自分も追い求めて行こう。

そう勇気付けられた『羊と鋼の森』でした。

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練習ができない時

ピアノの練習をする時間がどうしてもない時・・・。

そんな時にできるとっておきの『練習』があります。

それは、頭の中でピアノを弾くということです。

自分が弾きたいと思う音を思い浮かべるのです。

一音いち音をなるべく鮮明に思い浮かべます。

そうしてみると、覚えてない音が大量にあることも発見できます。

曲の隅々までを頭の中で思い描けるようになると、実際の演奏の完成度はかなりのものになると思います。

・・・完璧に思い浮かべることは実際に弾くのと同じくらい難しいことなのですが・・・

効果は絶大。

お試しください。

【つくば市 ピアノ教室 スピカ】

しいたけ

こんなに大きなしいたけを頂きました。

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すみません。ピンボケです。

大きさはわかっていただけるでしょうか。

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真ん中のひびわれ模様、かさの横の柔らかい毛のようなところ、まじまじと見入ってしまいました。

自然の造形って、本当に不思議です。

こんなに奇妙な模様なのに、何だかバランスが取れています。

今、ショパンのノクターン作品62-2を弾いているのですが、このシンプルなメロディーを自然に美しく弾くのが難しくて・・・。

しいたけの姿形のように、ありのままでいるのって本当に難しいです。

・・・しいたけはグリルで焼いて、レモンをかけて美味しく頂きました。

美味しかったしいたけさん、あきらめないでがんばるね。

【つくば市 ピアノ教室 スピカ】

「ピアノは打楽器である」

ときどき、このように言う人がいます。

私はこの言葉を聞くと、とても悲しい気持ちになります。

確かに、ピアノはハンマーが弦を叩くことによって音を発します。

でも、ハンマーが弦を叩くまでには、とても繊細で複雑なメカニズムがあるのです。

私は打楽器が嫌いなのでは決してありません。

リズムは音楽の根幹、むしろリズム楽器に大変興味があります。

ピアノを無造作に弾くと、打楽器的な音が出てしまう。

その怖さを知っているので、冒頭の言葉に敏感になってしまうのかもしれません。

曲によっては、打楽器的な音を出すことも必要ですが、ピアノを歌わせるには響豊かな弾き方が重要。

ピアノを弾くことの難しさにくじけそうになることもありますが、これからも美しい音を追い求めていきたいです。

【つくば市 ピアノ教室 スピカ】

バイオリンコンサート

昨日、あるコンサートでバイオリンの伴奏をしました。

手作りの小さなコンサートですが、音楽が好きな方たちが集う、とても温かみのある会場でした。

愛の挨拶、ダニーボーイなどなど、誰でも知っている曲をプログラムにしました。

伸びやかなバイオリンの音色に合わせて弾くことは、何て楽しいのでしょう。

不思議なくらいピッタリと合わせて伴奏することができ、今回のバイオリニストの方から「私たち音楽性が似ていますね。」と言っていただきました。

アンコールは情熱大陸。

お客さんたちから手拍子もいただいて、二人ともノリノリで演奏することができました。

芸術の秋です。

皆さんも音楽を楽しんでくださいね。

【つくば市 ピアノ教室 スピカ】

ペダル

先日の第10回浜松国際ピアノコンクール入賞者コンサート、三人のピアニストの奏法を間近に見ることができました。

ペダルにも注目。

今田篤さんは、とても繊細なペダリングで、16分音符のメロディーに合わせて細かく踏む場面に目を見張りました。

それとは反対に、イ・ヒョクさんと牛田智大さんは、ペダルの踏み変えが少ないのです。

一つの和声音のフレーズはもちろんのこと、高音域にいたっては、かなり長いフレーズでもずっと踏んだまま。

だけれど、全然音に濁りがないのです。

ロシア奏法の正確な打鍵で弾いているので、ペダルを踏んでいても雑音が入らないのでしょう。

華やかで艶のある音で紡がれる流暢なメロディーたち。

トップピアニストのように難曲を弾くのは無理かもしれませんが、自分の弾ける曲で構わないから、美しい音を目指して行きたい。

そして、生徒さんにも自分だけの美しい音を奏でてもらいたいです。

【つくば市 ピアノ教室 スピカ】

合唱祭

先日、生徒さんの学校の合唱祭を聞いてきました。

ノバホールで合唱祭、つくば市の公立中学校は良い行事がありますね。

各クラス、課題曲と自由曲を歌います。

指揮と伴奏も生徒の皆さんです。

真剣な表情と伸びやかな歌声。

どのクラスも良く練習されていて、目がウルウルとしてしまいました。

私の生徒さんも、とても神経の行き届いた指揮をしていました。

伴奏を担当した私の生徒さん、大変緊張していたことでしょう。

でも、誠心誠意、歌声のためにピアノを弾いていました。

大きな舞台での演奏は、きっと全ての生徒さんの胸に深く残る、楽しく美しい思い出になったことでしょう。

私の秋の一日も彩ってくれました。

【つくば市 ピアノ教室 スピカ】

映画『蜜蜂と遠雷』

昨夜、レッスンが終わり、バッグを掴むと車でびゅ〜んと行きました。

映画『蜜蜂と遠雷』を見に映画館へ。

月曜日のレイトショーに行く人間なんて、茨城にはいないのですね。

映画館には数人しか人がいませんでした。

蜜蜂と遠雷の広いシアターには、友人たちと私のみ。

のびのびと楽しんできました。

私のお目当は、何と言ってもコンクールの演奏シーンです。

演奏を担当したピアニストは、

河村尚子さん

福間洸太郎さん

藤田真央さん

金子三勇士さん

という、豪華な顔ぶれです。

藤田真央さんの演奏するバルトークのピアノ協奏曲第3番の力強くも美しい音!

まだ、藤田さんのコンサートには行ったことがないので、機会があったら必ず行ってみたいと思います。

そして、映画の感想は・・・

月明かりの中のセッションや、海辺で遠雷を聞くシーンなど、美しい描写に魅了されました。

しかしながら、明石が亜夜に「やっぱりピアノが好きなんだ。」と独白するシーン。

ここは、言葉ではなく、演奏でこの心情を表現して欲しかったです。

小説では、ピアノと音楽からどうしても離れられない苦しみ、同時にピアノと音楽から得られる至福感、に全身浸る出場者たちの様子が、ありありと描かれています。

惹きつけて止まないピアノと音楽が持つ強烈な力というものを、映画の中でも感じたかったです。

【つくば市 ピアノ教室 スピカ】

迷い

「良いところなんて全然無い。」と、レッスン中にポツリと呟くAちゃん。

一週間で、かなりのレベルまで練習してきたのに、自分の演奏に納得がいかないようです。

彼女の美意識は相当なものです。

曖昧な響きの音を一切受け付けません。

どんな音で弾いたら良いのか・・・。

こんな迷いが出てきたことを、私はすごい成長だと思っています。

きっと、自分の中にこんな風に弾きたいという、ぼんやりとしたイメージができてきたのだと思います。

それをどうやって指導者が引き出してあげるか。

私も気を引き締めて、次のレッスンに臨みたいと思います。

【つくば市 ピアノ教室 スピカ】

ピアノの森 第24話『世界一のピアニスト』

ピアノの森、第24話『世界一のピアニスト』の感想です。

とうとう最終回。

見る前から寂しい気持ちになってきました。

いよいよ最終結果が発表されます。

カイたち出場者もロビーでその時を待ちます。

階段から審査員が降りてきて、入賞を逃した出場者の健闘をたたえ、次にポロネーズ賞・マズルカ賞・ソナタ賞・コンチェルト賞を発表します。

ポロネーズ賞はパン・ウエイ。

カイは、残りのマズルカ賞・ソナタ賞・コンチェルト賞全てを貰います!

そして、

第6位、第5位、第4位・・・と発表され、

第3位はポーランドのレフ・シマノフスキー。

第2位は中国のパン・ウェイ。

そして!

第1位は一ノ瀬海!!!

顔を覆って泣くカイ。

私の目も涙でいっぱいです。泣。

・・・ああ、いつかカイのように日本からもショパンコンクールの優勝者が出るのでしょうか?

私は原作を読んでいないので、話はこれで終わりだと思っていました。

ところが、物語は意外な方向へ。

カイには、ショパンコンクール で優勝し世界的な名医に阿字野先生の手を治してもらいたい、という密かな目的がありました。

そう、これは再起不能と言われたピアニスト阿字野壮介の再生の物語でもあったのです。

世界最高峰のショパンコンクール 。

でも、これはピアニストとしてのスタートにしか過ぎません。

阿字野先生のように事故に遭うことだってあるのです。

どのような形でピアノを音楽を続けて行くのか。

それはきっと、コンクール以上に苦難に満ちた道に違いありません。

その困難な道を歩むには、たくさんの人の助けがなければできることでは無いのです。

カイと阿字野壮介、二人の愛情の深さ、これこそ人に感動を与えるピアニストの源なのですね。

【 つくば市 ピアノ教室 スピカ】