藤田真央さんのピアノリサイタルに行ってきました。
2020年7月9日(木)14時開演
佐川文庫コンサートホール
プログラム
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第12番 ヘ長調 K.332
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第13番 変ホ長調 Op.27-1
ショパン:ワルツ イ短調 Op.34-2
ショパン:ノクターン第18番ホ長調 Op.62-2
ショパン:舟歌 嬰ヘ長調 Op.60
シューマン:子供の情景 Op.15

コンサートホールはきれいな庭園の中にありました。
木造のステキなホール。
開演時間になると藤田真央さんがハンカチを握りしめて登場です。
ロシアでのあだ名 ”Baby Mao” の通り、童顔の藤田さんはまるで大きな小学生(←失礼!)です。
椅子に腰掛けるとすぐに演奏が始まりました。
にこやかな登壇とは一変して、キリッとした一流ピアニストのお顔です。
一曲目はモーツァルトのソナタです。
このソナタは小学生でも弾く曲なのですが、そんな簡単な曲をリサイタルで弾くことは難曲を弾くよりも難しい部分があると思います。
聴衆を満足させるより芸術的な演奏が必要だからです。
藤田さん、かなり緊張されているご様子でしたが、軽やかなモーツァルトの調べに私はうっとりです。
二曲めのベートーベンもソナタです。
幻想風ソナタと称されるソナタ第13番、はなやかな和声の響きはまるで咲き誇るバラの花のようにどこまでも美しかったです。
休憩時間を挟んで、後半はショパンの3曲。
もの悲しいワルツ。
静かに歌われるノクターン。
ノクターンの弱音が本当に繊細で美しかったです。
舟歌からは藤田さんの美音が溢れ出て、私の目からは涙が溢れました。
最後の子供の情景では、藤田さんはすっかりリラックスされたご様子で、ガラス越しの庭園に目をやったり、音の行方を追いかけるように空を見つめたり、本当に可愛らしい仕草でした。
才能溢れる若いピアニストを私たちは大切に守っていかないといけない。
そんなことを考えさせられた、純粋すぎる藤田さんのシューマンでした。
アンコールはラフマニノフの楽興の時第3番、第4番、前奏曲Op. 23-4の3曲でした。
今回のリサイタルは昼・夜の2回公演になったこともあり、どちらかというと軽めのプログラム。
そして、ご本人も「このホールで弾くのはとても難しい。」と仰っていた通り、小規模のホールにはステージ上にも椅子が並べられ、観客との距離が大変近いので、終始シフトペダルを駆使しての演奏になっていました。
でも、ラフマニノフの楽曲の時第4番では、ビルトゥオーゾの片鱗も示してくれました。
久しぶりの演奏会。
感動で胸がいっぱいです。
帰りの車の中で、極上の音がずっと頭の中に響いていました。









